ヴィジュアルジャパンサミットが終わりぼくが思ったこと
Xがうみ出し、LUNA SEA•GLAYたちが育てたヴィジュアル系というカルチャーの集大成といえるヴィジュアルジャパンサミットが終了しました。ぼくは宣言通り参戦はしておりません。が、タイムラインに流れてくる参戦組の様子を見て、祭りに行けなかった取り残された感を感じて少しだけ後悔しています。 ぼくはバンギャとしては非常に中途半端な世代だと思っています、個人的にも中途半端だと思っています。 と言いますのもぼくがヴィジュアル系に目覚めたのはPIERROTです。しかもメジャーデビュー後。 それまでろくにCDを買ったことがないし、音楽をほぼきかなかったぼくが友達とカラオケにいくようになってからは、レンタルCDショップで毎週TOP10を借りて聞いたり練習したりするようになりました。 そんな中出会ったのが、PIERROTの「ハルカ•••」でした。聞いた瞬間に全身鳥肌が立ち、雷に打たれたという表現がピッタリあてはまる様な衝撃でした。ピエロットというのがバンドなのか人名なのかもわからなかったけど、とにかく今までの人生で感じたことのない衝撃を受けました。その後ピエロットというのはバンドであり、ヴィジュアル系であり、そしてピエロと読むことを知りました。 その頃にはもうすっかり虜になっていました。 そして、そこからぼくの疎外感と孤独感が増していき、自分の存在理由について考え自己否定する様になりました。その頃は、バイトなんかもしてなかったけれどLIVEに行ったりして、橋にも何となく表れたりして、知り合いも少しだけできたりしました。 その後、時は流れてDIR EN GREYにハマります。 DIR EN GREYをリアルタイムで聞く様になったのはDRAIN AWAYからです。初めて行ったイベントは赤坂BLITZのフィルムコンサートみたいなやつで、その後5daysの2日目に行ったのが初めてのDIR EN GREYのLIVEになります。 DIR EN GREYを聞く様になってからは自己否定が加速して、どんどんマァありがちな感じになっていきます。 で、まぁそんなことを言いたいのではなくて、ぼくの10代から20代はPIERROTに支えられとDIR EN GREYを追う様な感じでした。それ以外のバンドもなんとなく聞いたりしてましたが、ハマったといえるのはこの2つのバンドだけです。 Xを聞いたのは高校卒業してからだし、LUNA SEAは聞いたことすらありません。 そこで今回思ったのは、そんな自分がヴィジュアルジャパンサミットにいく資格があるのか?そんな自分がヴィジュアルジャパンサミットにいく意味があるのか?てことです。 きっとそこは今までのヴィジュアル系の歴史の確認と今後の起点になった場所です。でもそこには、DIR EN GREYとPIERROTがいない。 ぼくの重要なピースがいない。それなのにいく理由があるのか。行って盛り上がったとしても、なんとなく空虚なだけだったんじゃないのか。 そんな風に今、考えています。 祭りに乗れなかった虚しさと、そこに2つのピースが揃っていないということを寂しく思います。 ぼくはLUNA SEAを聞いたことがありません。それには理由があります。 当時LUNA SEAやGLAY、ラルクなんてのはもう誰でも知ってるバンドでした。それによりヴィジュアル系というジャンルが一気に市民権を得ていました。 そのブームの最後にやってきたのがPIERROTです。 ぼくがPIERROTにハマる頃にはもう完全にヴィジュアル系ブームは終焉して、yo hey comeonとか、さあみんなここに愛の庭に終わりのない闇を抜けてってやってたころです。悪そうな奴らはだいたいなんとかってやりだしたなんか、そんなあたりです。 そんなヴィジュアル系終焉とラップ系ミクスチャーブームの間でヴィジュアル系に目覚めたぼくは、教室の片隅で頭を抱えながら体をくねらせて、ゆーあーまいおんりーしてるイイヅカくんを見てただただ「おふっ」と思っていました。 ただ、彼は市民権を得ているのです。クネクネしてても。 誰も左手に打ち付ける右腕に共感はしないし、大地を蹴る鋼鉄の飯屋のことを知りもしません。 つまり、ひいちゃってったのもあるけど、LUNA SEAはぼくの中ではもうメインストリームなんです。だから今まで聞くことすら憚られたし、いいとも思えませんでした。ましてやXなんておじいさんは山へ芝刈りにおばあさんは川へ洗濯にくらいの感覚なんですぼくにとっては。 でも、 今はなんとなく振り返ってみようと思い出しました。ヴィジュアル系の歴史というやつを。 なぜならDIR EN GREYやPIERROTが愛おしいからです。彼らが憧れる存在を知り、その人たちが作った歴史を考えることで、今を確かめたいと思います。 ネットのなかった時代の情報を今から調べて見てもバイアスや神話に近い伝聞なのかもしれません。 でも、曲を聴き、漁れる映像を探し、少しでも当時に触れることになんだか重要な意味がある気がするんです。 とりとめもない内容ですが、今を初めてLUNA SEAをまともに聴きながらこれを書いています。 ...