文字が多い、設定が複雑、念が意味わからない。休載が多い。
HUNTER×HUNTERはとても面白い漫画です。しかしながら、今も引き続き連載再開を楽しみにして読み続けている読者は相当な好き者でしょう。ぼくもその1人です。
でも、そんな理由で読むのをやめたり、はなから読んだことがなかったりするのはもったいない!
今回はHUNTER×HUNTERの大筋のはなしの流れと要点をまとめようと思います。少しでもストーリーの理解の助けになれば嬉しいです。
目次
HUNTER×HUNTERとは?
幽遊白書やレベルEで有名な冨樫義博による少年マンガで、週刊少年ジャンプで1998年より連載が開始し今もなお連載しているジャンプの人気マンガの1つです。
しかしながら非常に休載が多く、週刊誌に掲載されているにも関わらず数ヶ月や場合によっては年単位で読めないことが多々あります。同時期に連載がスタートしたマンガにはONE PIECEやNARUTOがありますが、ONE PIECEが90巻近く出ているのに対し、HUNTER×HUNTERはこの記事公開時点で36巻しか出ていません。その休載ぶりがよくわかることでしょう。
ただ、それでもまだ終わらずに続いているにはわけがあります。それは面白いからです。
とても面白いのです。ストーリーや能力、登場するキャラクターはどれもクセが強く魅力的です。
しかしながら、その分すべてが複雑で完全に理解するには多少の助けがいるでしょう。理解が進むに従って、その魅力にとりつかれることうけあいです。
まずはその助けとなる基本的な部分をご紹介します。そのあとであらすじの説明をします。
登場人物
主人公のゴンとその親友のキルアを中心にストーリーが展開します。
各章で色んな登場人物が出てきますが、基本的にはこの2人が中心になり、そこに複数名のキーパーソンが追加されて話が進んでいきます。
よくありがちなのが、大作になればなるほど人物が被りだして誰が誰だかわからないという現象がおきることでしょう。しかし顔が似ている人間はかなり少ないので、きちんと判別することができるので、読み進めるにあたって特にその心配もないでしょう。
とにかく主人公の2人とキーパーソン複数名だけ押さえれば大丈夫です。
基本概念「ハンターという資格」
HUNTER×HUNTERのハンターとは、この物語の世界に登場する特殊な資格を有したものの呼称です。
それがハンターです。
ハンターになるためには、並外れた体力や知力が必要となり、難解な試験をクリアしなければなりません。
この資格を有するものは、一般人が入れないあらゆる国や場所に入ることが許され、様々な特権が付与されます。
それらの特権を利用し、未知の生物の調査捕獲保護や犯罪者の逮捕、遺跡発掘や場合によっては要人警護などを行います。
それがハンターです。
基本概念「念能力とは」
この世界には、念という超能力にも似た能力が存在し、ハンターはそれを利用することができます。
ハンターでなくともこの能力は習得することができ、さらに修行次第で様々なことが行えるようになります。なお、普通の人間でも修練を重ねることで体得すること自体は可能なようです。
念は、習得する人間の性格や性質により大きく分けて6つの系統があります。
強化系・・・ものの持つ働きや力を強くする
変化系・・・念(オーラ)をの性質を変える
具現化系・・・念(オーラ)を物質化する
特質系・・・特別な能力を発現する
操作系・・・何かを操作する
放出系・・・念(オーラ)を飛ばす
それぞれ自分の系統に応じた能力を開花させることで様々な能力を習得できます。
ゴンは強化系に属するため、自分を強化し爆発的な破壊力のパンチを繰り出すことができます。
キルアはオーラを電気に変えることで、電気ショックの様な放電を行うことができます。
また、ヒソカというキャラクターはオーラをガムの性質をもつゴムに変えることができます。くっつく上に伸びます。
大まかなストーリー
さてHUNTER×HUNTERの基本を理解したところで次はあらすじのご紹介に入ります。
HUNTER×HUNTERは主人公のゴンが父親のジンを探すというメインストーリーとそれ以外のサイドストーリーから構成されています。
ゴンがジンに会うために必要な能力やアイテムを順番に入手していき、その過程が描かれているのがメインストーリーで、それ以外でゴン以外の者が中心となって進んでいくのがサイドストーリーと考えています。
メイン:ハンター試験
メイン:キルアを連れ戻しに(ゾルディック家)
メイン:ヒソカに借りを返す(天空闘技場)
メイン:くじら島に帰宅→グリードアイランドを手に入れるためにヨークシンへ(ゼパイルさん登場)
サイド:クラピカvs幻影旅団
メイン:グリードアイランド編
メイン:ジンのもとに行けると思ったらカイトのもとに(蟻編)
サイド:ゴンを助けるためにアルカをつれに(総選挙編)
なお、ゴンのストーリーはジンに会うことがゴールですのですでに終了したと考えています。
そのため、これ以降はジンがメインとなります。
サイド:王位継承戦
メイン:暗黒大陸
さらに今後ジンから別の者へ、具体的にはまだ物語に登場していないゴンとジンの先祖であるドンが主人公になることもあるのではとにらんでいます。
各章のあらすじ
さて、それでは簡単に各賞のあらすじ説明をします。
主軸ストーリーの主人公の変遷
ハンター試験編
始まりの物語です。ゴンがハンター試験に合格するまでの話です。
生まれた村を出て船に乗り会場を目指します。今後仲間になるレオリオ、クラピカ、キルアともここで出会います。
試験中には今後の事あるごとに登場する重要人物であるヒソカも登場します。
見所は、念といった概念が一切出てこず、持ち合わせた身体能力で試験をクリアするようになっているところです。知らずに読んでいた当時はこのマンガはこういう風に(特殊能力とかが出てこないマンガとして)展開していくんだろうなと思っていました。
難しいことは一切ない王道少年マンガという感じでした。
ゾルディック家編
試験に不合格となったキルアを連れ戻しに、キルアの家にゴン・レオリオ・クラピカでキルアの家があるククルーマウンテンに向かう話です。
独立した章として扱うには短いですが、キルアの人物を語る上で、そして今後の物語全体にも深く関わる人物の紹介などもあることから重要な話と言えるでしょう。
キルアが育った特殊な環境や周囲の人物像がわかります。
天空闘技場編
再開を約束してクラピカ・レオリオとは一時お別れ。キルアとゴンの2人は特訓を兼ねて天空闘技場にて賞金稼ぎをすることになります。
ここで特訓してゴンはヒソカへの借りを返すことを決意します。
念能力が出てくるのもここからです。念の師匠となってくれるウィングさんもここで登場します。
念能力の基本を開花させたゴンは裏ハンター試験に合格し晴れて正式なハンターと名乗れるようになるのです。
またヒソカともここで再び合間見えることとなります。
ヨークシンシティ編
天空闘技場で念能力と資金を手にしたゴンとキルア。キルアの提案で一度ゴンの故郷へと帰ることになります。
そして、そこでジン捜索の手がかりとなるアイテムを入手。それにより、図らずもクラピカ・レオリオと再開を約束したヨークシンシティで開催されるオークションに出品されるゲームソフトの落札が次のミッションとなりました。
この章は、オークション参加のために奮闘するという話です。
ヨークシンシティ・幻影旅団編
ゴンキルアがオークションに参加するために頑張っているのと時を同じくして、クラピカも行動しています。これはサイドストーリーと言って差し支えない話でしょう。
クラピカがハンターになった理由である幻影旅団討伐、そのためにヤクザの用心棒となり、早速目的である幻影旅団と戦うという話です。ここからは念能力のバトルマンガ全開になります。
個性的な幻影旅団のメンバーも登場し、さらにそれぞれ個性的な念能力を有し、物語の物語の面白さが倍増します。
グリードアイランド編
オークションでゲームの落札に失敗したゴンとキルアは、ゲームを落札した富豪のバッテラ氏に交渉してゲームへの参加を目指します。
その後、参加のための試験をクリアするために念能力をさらに磨き、固有の能力を開発します。それを持ってグリードアイランドへ参加し、ジンの手がかりを探します。
この章はかなりの文字数です。ゲーム内のアイテム説明が本当に細かくきっちりと設定されているため、その説明文が膨大になっています。
ただ修行パートもあり、強敵との戦闘もあり、チームワークと作戦を立てて勝利するその流れは非有情に面白いです。
キメラアント編
グリードアイランドをクリアしたゴンとキルア。アイテムを使いジンのもとへ、でゴールと思いきやたどり着いたのはカイトのところ。カイトはジンの弟子で幼い頃のゴンの命の恩人。
ゴンとキルアはカイトの手伝いで生物調査をしていると危険生物を発見し調査のためにとある国へと赴くが、そこでは前代未聞の生物災害が発生していた。
人類の存亡をかけ、そしてゴンはカイトのために戦う話。規制表現が多用され、内容のグロさが際立つ。とにかく全てが規格外のストーリーで興奮しないわけなし。そして個人的には冨樫マンガの頂点にして、さらにそれを打ち砕くための葛藤の末に産み出された傑作だと思ってる。
そして最後にはどこかせつなさを残して物語は終わる。
※なお18巻〜30巻までがキメラアント編のためここではリンクを省略します。
総選挙編
2つの話が同時並行する。
キメラアントとの戦いで負傷したゴンを助けるためにキルアは自身の弟(妹)のアルカの力を借りることになる。アルカを兄のカルトから守りつつゴンの所へ連れてくるまでの戦い。
そして、キメラアントの末、次期ハンター協会会長を選挙にて選出することとなり、その選挙戦にキルアとカルトの戦いが絡むことになる。
先の章のキメラアント編もそうだが、当時は東日本大震災が起こった後の時期だった。そのためこの章含め作者のメッセージが織り込まれていると言われている。
レオリオが選挙戦で行った演説がそれにあたる。そしてゴンは復活して、ジンと出会う。
ここでHUNTER×HUNTERのゴンの物語は終わり、ジンの物語が始まったのではとぼくは思います。
なお、個人的にではありますが総選挙編はキメラアント編を超える面白さがありました。能力バトルはあまりありません。物語として進んでいき、伝えたいメッセージがある。とても好きな話です。
王位継承戦編
主人公はジンに移ったはずですが、クラピカのサイドストーリーとして進んでいます。暗黒大陸編にいく途中の話です。船の上でカキン王国の王位継承戦が行われています。
クラピカは仲間の最後の緋の眼を求めて乗船しています。そこに幻影旅団とヒソカも乗船。過去最多登場人物で複雑極まりないカオスになっています。100人以上でてきます。
歴戦の読者ですらさじを投げるレベルの情報量です。理解するために何度も何度も読み返しました。デスノートとか好きな人なら読めるかも。あと、実際は三国志とかに比べると登場人物少ないからブーブー言ってる人でも三国志は好きでしょ?読めるよね?と思ったり。
ただ念とか関係性とかで断然に複雑です。でも面白いと思います。
まだ連載中の完結していない章ですので、どうなるのか!
今後の展開
2019年1月時点で復活の情報はゼロです。夏くらいに読めれば早い方でしょう。
それまでの簡単な予想を
王位継承戦に勝利するのは?
第13王子ワブルが生き残ると個人的に考えています。最後の1人として生存するかはわかりませんが、それでも生き残るのではないでしょうか。
しかし、そのためにクラピカは仲間の緋の眼を諦めることになるのではないでしょうか。
非情な2択。しかしクラピカは躊躇なく目の前の守るべきものを守るはずです。
蜘蛛vsヒソカで勝利するのは?
これに関しては36巻裏表紙にてネタバレされていると言われています。
が、よくわからん。
でもマチとカルト以外、ヒソカ含めて死ぬかもと予想というか期待。
しんぺーはこう思った。
これだけの展開があるにも関わらず36巻しか出ていない。どんだけ凝縮されてるのかと思わざるを得ません。
休載、下書きが多いのは確かですが傑作であることには間違いありません。連載が再開する前に今改めて読み始めてみるのもいいんじゃないでしょうか。
36巻しか出てないので全て揃えるのも安く済むでしょう。
といったところで本日は以上です。
おやすみなさい。